ワクチン開発と製造の最適化 - テクノロジー概説
ワクチン製造工程を飛躍的に向上する技術的解決法
Silke Fetzer, PhD
Cytiva(ドイツ・フライブルグ)、細胞培養およびワクチン分野のマーケティング部長
はじめに
現在のバイオ医薬品市場において、企業は探索から特許、その後治験から効率的な製造へと速やかにすすめることで、競争力を高め、医薬品の特許期間中に収益を最大化しなければなりません。バイオ医薬品業界においては、コスト効率を上げるために上市するまでの時間の短縮や柔軟性を向上することは、対応せざるを得ない大きな課題の1つです。このようなプレッシャーのもとでは、最新技術を利用し、ワクチン開発およびその製造を簡便化することがますます重要になってきます。ワクチンの開発と製造では、分析技術と製造プロセス技術について、まだ改善する余地があります。本稿では、ワクチンメーカーのニーズである、確実な品質を維持しつつ時間短縮を図るという要求に対応できる技術的解決法を探っていきます。
ワクチンメーカーは開発や製造面において、他のバイオ医薬品を販売しているメーカーと同じ問題を多く抱えています。特に、研究開発から臨床試験へのスムーズな移行、そしてコスト効率の高い製造と上市までの時間短縮が強く求められています。しかし、ワクチンの性質とその用途から、ワクチンメーカーは、特に製造規模、手頃な価格設定、製造量の調整、安全性といった特別な問題に取り組まなければなりません。
インフルエンザワクチンの備蓄量増加が緊急に求められると、ワクチンメーカーは他の医薬品メーカーとは若干異なる、製造規模の問題に直面することになります。パンデミック宣言が出された場合、現時点の世界全体を合わせた製造規模では、米国の人口をまかなうだけのワクチン量しか製造できません1。このシナリオがきっかけとなり、何10億ドルという公的資金や補助金の導入が進められ、インフルエンザワクチンメーカーは鶏卵培養法から細胞培養法へのシフトを進めることで、ワクチン製造量の増加を図っています。
メーカーにとって二番目に大きな問題はコストです。発展途上国では、肺炎、マラリア、HIVといった感染症による小児の死亡率が極めて高いのですが、ワクチン接種を最も必要としている人々には最も基本的な予防接種ですらコストの問題で手が届かないのが現状です。
第三に、癌やその他の治療に用いられる新規ワクチンの新規市場は、競争がきわめて激しく、真っ先に世に導入したワクチンが市場を支配することになるため、価格も高くなることが見込まれます。よって治験まで、あるいは上市までの時間がきわめて重要となります。
最後に、技術的な観点から見ると、ワクチン製造は他のバイオ医薬品の製造工程と非常に似通っており、一般に、培養、清澄化、精製、滅菌、製剤化、最終充填といったおよそ6つの工程からなります。すべての工程は堅牢で、高い再現性を持つことが必要ですが、バイオ医薬品の製造においては、生物学的システムの複雑さと自然の持つ多様性のために、これはとりわけ困難な課題です。ワクチン製造と他のバイオ医薬品製造の大きな違いがひとつあるとすれば、病原体と病原性抗体に関するリスクと安全性への対策が異なることが挙げられます。
ワクチン開発とその製造は次の4つの基本原則に則っている必要があります。
- ワクチンは、大量に提供できるように、開発および製造されなければならない。
- 工程コストは低く抑えなければならない。
- 開発時間および出荷時間は短くなければならない。
- 患者と従業員の安全性が犠牲になることがあってはならない。
これらの制約に照らしてみると、ワクチン開発と製造を簡便化するために最新技術を利用することがますます重要になってきます。以下の項ではワクチンメーカーのニーズに対応する技術的な解決策をご説明します。
時間短縮につながる分析手法の開発
プロセス開発は、必ずまず目的とする純度を設定し、それに見合った検出限界を有する精度かつ効率のよい分析手法を選択することから始まります。クルードな生体材料から精製されたすべての生体分子と同様に、DNA、宿主細胞由来タンパク質、漏出物などの汚染物質の除去が実証されなければなりません。外来ウイルスの除去や不活化は特に困難な課題です。
ワクチン製造工程で現在用いられているin vivoおよびin vitro分析の中には、分析に数週間を要するものもあります。一方、分析時間の短い、バッチリリースに用いられる一元放射免疫拡散法(SRID)といった検査法もありますが、精度は低くなります2。
IgGの酵素免疫吸着測定法(ELISA)の代替として表面プラズモン共鳴(SPR)法を用いると、製造ワークフローを1日短縮することができます
短時間かつ高精度の試験法
開発および製造段階で新しい分析手法を用いることは、工程パラメータの至適化に役立ち、安全性と薬効を高め、さらにバッチリリースまでの時間を短縮できます。標識を用いずに測定できる表面プラズモン共鳴(SPR)法による相互作用解析では、製品の特性解析を迅速に行うことができ、ワクチン開発および製造過程のすべての段階で重要な決定の裏付けとなる固有のデータを得ることができます。例えば、現在では多くの型のインフルエンザに対応する効果的なワクチンの開発が重要視されていますが、これはワクチンを分析し、ワクチンにより誘発される免疫応答の範囲を制御することが必要となります。
SPR相互作用システムで得られるのはカイネティクスデータ(オン・オフ比)です。リアルタイムで抗体抗原反応を測定するため、酵素免疫吸着測定法(ELISA)のような反応終了時の測定と比べると、タンパク質の機能について得られる知見はずっと多くなります。また、標識を用いずに相互作用を分析するため、正確な濃度測定が可能となります。相互作用はセンサー表面付近で起こるため、質量濃度の変化が検出できます。また標識を用いないために、標識による相互作用特性への影響もありません。
これらのシステムは、強力な抗体反応メカニズムの構築が要求される未処理の血清を用いた免疫原性試験にも応用されています。ある研究では、アレルギーと喘息用の免疫製剤の開発において、抗IgE反応を誘発させる免疫系の最適化に最大限活かされました3。ELISA法のような技術を用いた場合と比べるとSPR法の分析データの再現性は高く、1回の分析で得られる情報量(カイネティクス品質)も多いことが明らかになっています。親和性が低~中等度の抗体が検出できるということは、免疫反応の検出までの時間が短いということです。
SPR法システムはワクチン開発と製造過程において広く応用されています(例えば、NVIを参照ください)6。今後、バイオアッセイやin vivo試験といった時間のかかる手法に代わっていくことが考えられます。
高品質データ取得の迅速化
SPRシステムにはこのような利点があるため、多くの製薬会社やワクチンメーカーは試験時間の短縮のために、製品の特性解析試験への導入を検討し始めています。従来のマウスを用いたIgG-ELISA法からSPR試験システムへと切替えたところ、1回の測定の所要時間は7時間から2時間になり、最終的には製造期間を1日短縮できました4。さらに重要なことに、血清中のモノクローナル抗体(MAb)反応試験における精度をIgGのELISA法とSPRシステムで比較したところ、変動係数に関してはSPR法システムが10倍優れていることが明らかになりました5。こうした数値は、ワクチンのバッチリリース試験におけるSPR法システムの可能性と有用性を際立たせるものです。最終製品としてのワクチンの有効性検査の精度向上は、製造工程の経済効率とワクチンの用量節約型戦略の改善に多大な貢献をすることになります。どちらもインフルエンザワクチンのバッチリリースでは特に重要な点です。
設備投資の低減をもたらすアップストリームプロセスの開発
鶏卵ベースから細胞ベースの製造工程への移行を後押しする主な要因として、鶏卵培養法では、特別に準備・処理された鶏卵の確保が必要なため、緊急時に製造規模を拡大できないことが挙げられます。対照的に、細胞は事前に冷凍処理しておき、迅速に大スケールまで増やすことが可能です。培養設備を増設することで生産能力の拡大も可能です。細胞培養ベースのワクチン製造の機器の設置面積はずっと狭く、製造工程は密封系で行われます。また、細胞ベースのインフルエンザワクチンは鶏卵にアレルギーがあることが理由で現在承認されているワクチンが接種できない人々にも接種の機会を与えます7,8,9。
大規模の細胞培養では、細胞密度2~3×106/mLで容量を増やす、また細胞密度を高くして(最大2×108/mL)小さい容量で培養するといった、どちらの方法でも生産量を上げることが可能です。細胞密度を高くする場合には培地を頻繁に交換することが必要となり、最終工程にパーフュージョンを行います10。
その他にも多くの技術があります。架橋デキストランビーズ(マイクロキャリア)を用いることで表面積が増し、最適な細胞の増殖に適した安定した環境を得ることができます。接着性細胞や包埋細胞をマイクロキャリアで培養することで容量を減らすことができるため、これにより前述の高密度小容量製造を実現します1。一般にこの技術は大量製造を行っているメーカーにとって多くのメリットがあります。細胞培養中はバッチやパーフュージョンモードで行え、効率的なプロセス開発に適しているので、製造スケールの拡大にも速やかに対応できます。ウイルス感染の直前に行う洗浄工程と培地の交換は簡便になります。また、リアクターは他の微生物の増殖用に変更も可能です。
細胞ベースで製造する季節性インフルエンザワクチンとパンデミックインフルエンザワクチンの大多数は、浮遊培養系と比べて、接着細胞株由来のウイルス力価の方が優れています。最近になってグラクソ スミスクライン バイオロジカルズ(ベルギー・ワーブル)は、この技術が設備投資と建設時間に与える影響を示すデータを公表しました11。接着細胞株は容量当たりのウイルス産生量が高いために、培養容量を減らせるマイクロキャリア培養を採用することで、タンクのサイズを5,000リットルから1,000リットルに縮小することができます。この例では、より小規模の培養タンクの利用によって天井高の高い特別な部屋を建設する必要がなくなったために、追加的な技術費用がかからなくなりました。公表されたデータによると、削減された経費は数10万ドルにのぼり、エンジニアリングプラント建築までのリードタイムも大幅に短縮されます。
この他にも、マイクロキャリア培養による狂犬病ワクチン製造において、効率化とオペレーションコストが削減できたという例などがあります12。このようなオペレーションは規模が拡大するにつれて、資源や人件費の投資も増大します。したがって、いかなる失敗も非常に高くつくことになります。つまり、細胞培養のユニットオペレーションでは拡張可能性(スケールアップ)は必須であり、バクスター(オーストリア・ウィーン)では、インフルエンザワクチンの大量生産において、微小担体ベースでの6,000リットル規模の動物細胞培養に成功しています。13
使い捨て設備や柔軟性のある施設デザインが業界のコスト効率の改善に役立つ
時間対効果・費用対効果の高いプロセス開発戦略
研究室レベルから開発候補創出のスループットをあげるのにかかる費用は今まで通り、もしくは低く抑えることができます。5年前と比較して年間のプロジェクト数が2~3倍増加していることは珍しくありません。この課題には、フォーマット、ツール、技術、作業工程の改善で取り組みます。実験計画法といった統計学的ツールや、マイクロタイタープレートやロボットといったスループットを上げるツールが用いられるようになって、短期間に多くの実験を行うことができるようになっています。
クロマトグラフィーのプロセス開発では、こうしたアプローチが各工程における担体の選択にとどまらず14、精製工程のパラメーターの開発および至適化にも用いられます。モノクローナル抗体(MAb)では、1日で2種類のクロマトグラフィー工程に対し約400の条件のスクリーニングが可能でした。しかも、MAbの使用量は1グラム以下で済みました。この自動化システムで得られた条件は後にラボスケールのカラムで裏付けられました15。
プロセス開発の障害を取り除くもう1つの方法としては、プラットフォーム技術を用いる方法があります。プラットフォーム技術とは、ある種類のすべての分子に応用できる条件と方法の標準的なパッケージのことです16。
バイオ医薬品製造業界では、細胞株開発から、細胞培養、ダウンストリームプロセス、分析、そして充填工程に至るまですべての主な開発工程にプラットフォーム技術を取り入れた迅速な開発アプローチを採用することにより、3~8か月間の期間短縮が可能といわれています。臨床試験までに3か月でも早くこぎつけることができれば、製品の正味現在価値(NPV)は数1000万ドルも上乗せできるでしょう17。
治験薬製造に用いるプラットフォーム技術を変更なしに、あるいは若干の変更のみで、商業規模で採用することができれば、プロジェクトに対して同様、もしくはそれ以上の価値が得られ、同等性試験の課題によるリスクも低いと考えられます。
安全性をもたらす技術と製品選択
現在のバイオ医薬品の精製工程には、一般に膜分離およびクロマトグラフィー分離が用いられています。膜分離はクロマトグラフィーを補完するもので、重要な利点がたくさんあります。膜分離は迅速、堅牢で、バイオプロセス工程での有効性が非常に高く、例えばクロマトグラフィー工程前にフィード液を濃縮および洗浄するといった重要な技術です。クロスフローフィルター(タンジェンシャルフローフィルター)は、固体物や粘度の高い溶液を流す場合や、細胞や目的物の濃縮、回収、精製に最適です。
ワクチンメーカーにとって、特にウイルスの精製工程では、スケールアップ可能なマクロボイドフリーの限外ろ過や精密ろ過中空糸技術が非常に役立ちます。欠陥のない表面で、多孔率の高い膜(500kDや700kD)を利用可能であることから、限外ろ過膜をウイルス精製工程で用いることができます。さらに、中空糸フィルターのオープンフローパスデザインにより、細胞懸濁液や他の微粒子を含むフィード液は穏やかに処理されるため、剪弾力が低く、ウイルスを損なうことなく回収することができます。その結果、目的ウイルスの回収率が増し、全体としてのプロセス効率も向上します18。
シングルパスデザインやデッドエンドろ過とは異なり、クロスフローフィルターを用いる場合には継続的に膜を通過して循環するフィード液によって膜表面が洗浄されます。このために膜の目詰まりを最小限に抑え、一貫した長期間の生産性を確保することができるのです。また、フィルターユニットは洗浄、保管し、必要な時に再使用することもできます。フィード液がカセットやカートリッジを透過する間に、残留物質(膜孔を通過できなかった物質)は循環流路を循環し続けますが、溶媒や溶質とともに透過液は膜を透過して移動します。
クロマトグラフィー担体もまたウイルス製造でよく用いられる技術です。これらの単位操作は堅牢で、回収率および純度が高く、担体からのリガンドの漏出が低く、CIP(Cleaning in Place)に耐えるものでなければなりません。クロマトグラフィーにとって特に困難な課題は生産性です。ウイルスやウイルスベクター、プラスミドは従来のバイオ医薬品よりもずっとサイズが大きいので、なかなかマイクロポーラスな担体を通過しませんが、通過しなければ目的物を効率よく回収することができません。表面積を拡大するためには、例えばクロマトグラフィー担体の粒子径を小さくするといったような別の戦略を採らなくてはなりません。
アフィニティークロマトグラフィーのような吸着技術は、治験用でのアデノ随伴ウイルスの精製に用いることができるため、生産性が低く拡張性に乏しい密度勾配遠心分離法の代わりとなります19。同じ原理はインフルエンザウイルスの単離および濃縮にも当てはまります。pHや電気伝導率が、これら目的ウイルスと汚染物質の結合および溶出時に異なるため、インフルエンザやアデノウイルスといったウイルスの精製に陰イオン交換クロマトグラフィーを用いることができます。アガロースゲルを用いたグループ分画も、目的や汚染物質の大きさの違いに基づいて、ウイルスを宿主細胞由来タンパク質や小さなDNA分子を分離する際によく用いられる技術です。目的ウイルスはvoid volumeに溶出され、アイソクラティック溶出条件により汚染物質は遅れて溶出されます20。
時間とコストを削減する使い捨て設備という解決法
現在のバイオ医薬品市場では、企業は探索から特許へ、その後臨床試験から効率的な製造へと速やかにすすめることで、競争力を高め、医薬品の特許期間中に収益を最大化しなければなりません21。
研究開発の遅れがもたらすコストは1時間当たり10万ドル以上ともいわれています22。したがって、上市への時間短縮と柔軟性はバイオ医薬品業界がコスト効率を向上させるためには不可欠な課題です。この点に関して素晴らしい解決案といえる戦略の1つが使い捨て設備と柔軟性のある施設デザインの活用です23。タンクの代わりにビニール製のバッグを、配管の代わりにチューブ、使い捨てのポンプヘッド部や検出部を用いることもできます。フルスケールではなく、パイロット設備で行うことになるため、洗浄工程や一定のバリデーションにかかわる労力が削減できます。
導入までのリードタイムが短縮でき、設備は日々の必要性に応じて移動できます。使い捨て設備の利用は柔軟性とバリデーションにメリットをもたらし、間接費用のみでなく、直接運転コストの上でも利益を生みます。しかし、直接運転コスト上の利益に関しては,製造規模に応じて変わります。例えば、細胞培養規模が500リットルの場合、8~14%の範囲と算出されます24。
「第3回バイオ医薬品製造業に関する年次報告・調査書」23によれば、使い捨て設備を利用する利点として最も多く挙げられるのは、交叉汚染リスクの低下(57%)、洗浄の不必要(55%)、洗浄、殺菌およびこれらに関するバリデーション作業による中断時間コストの最小化(44%)、これらの作業に関わる労働コストおよび運転コスト削減があります。主に工程の品質を左右する水供給システムの規模を縮小し、有害化学物質の取り扱いおよび廃棄が完全に不要になることで運転コストが削減されます。設備の維持管理も最小限となります。
パンデミックインフルエンザの勃発に対する必要な備えを考えるには、使い捨て製品が対応の迅速化、製造工程の効率化において解決策となります。すなわち、目的分子の変更、バッチ量の柔軟な変更、製造施設の再配置が容易となります。これらのメリットにより、季節性インフルエンザワクチンを製造していない国々においても必要不可欠な迅速対応が容易に遂行できるでしょう。
製造量拡大を支える安定供給
技術そのものの他に考慮すべき点の1つに供給プロセスの問題があります。安定した製造工程は、品質管理システムがしっかりとしていて不測の事態に対応できる技術提供者の存在にかかっています。万が一、これまでのサプライヤーが例外的な状況や予期せぬ状況下(パンデミック宣言中や事故が起きた場合など)に対応できない場合は、別のサプライヤーを検討する必要が生じるメーカーもあることでしょう。幅広い製品やサービスのラインナップを持った品質保証のあるサプライヤーだと、通常、代替案を考える手間が最小限になります。
結論
ワクチン開発と製造を至適化するチャンスは、他のバイオ医薬品の製造で用いられている分析技術や製造プロセス技術のなかに数多く見出すことができます。ワクチン製造の様々な工程で今日用いられている技術は、品質保証と時間短縮に役立ちます。幾つかのキーポイントとなる技術には、表面プラズモン共鳴技術のような分析手法や、接着細胞株用のマイクロキャリアビーズといったアップストリーム工程における技術、プロセス開発工程で高い処理能力を発揮するスクリーニング技術であるクロマトグラフィー担体の選択、そしてダウンストリーム工程におけるクロスフローフィルターといった技術があります。また、使い捨て製品は迅速なプロセス開発や製造規模拡張を可能にするとともに、洗浄バリデーションの負担を低減することで製造促進につながるため、全ての領域で使い捨て製品の導入が進んでいます。
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