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ReadyCircuit™およびReadyKartを用いた、アップストリームおよびダウンストリームのバイオプロセスにおける、迅速でフレキシブルなセットアップ

写真:ReadyCircuit™構成例

Ready-To-Use技術は、バイオプロセシングの機敏性向上と、製造の時間短縮に大きく貢献します。ReadyToProcess™プラットフォームに新たに加わった2つの無菌工程デバイスにより、操作のセットアップが迅速になり、柔軟性が高まります。ReadyCircuit™バッグとチュービングアセンブリを使用して数分以内に無菌モジュールを構築できます。また、移動可能なプロセシングステーションであるReadyKartはバッグ、チューブセット、フィルターおよび関連装置等の配置を人間工学に基づいて簡略化します。

今日のすべてのバイオ医薬品メーカーでは、迅速に開発でき、容易に操作が行えて、スムーズに製造へと移行することができるスケールアップが可能なプロセスが望まれています。Cytivaがご提供するReady-To-Useテクノロジーは、バイオ医薬品メーカーがこの目標を達成するのにきわめて有効です。ReadyToProcess™プラットフォームは、細胞培養から最終ろ過までのすべてのプロセスのステップにおいて、Ready-To-Useのツールをご提供しています。Ready-To-Useのツールにより、洗浄やバリデーションといったステップを削減し、製品バッチ間のチェンジ・オーバーを迅速化します。この度、ReadyCircuit™バイオプロセシングアセンブリとReadyKart可動式プロセシングステーションがReadyToProcess™プラットフォームに加わりました。

ReadyCircuit™アセンブリを用いた迅速なセットアップ

ReadyCircuit™ディスポーサブル・バッグ・アセンブリは、バッグ、チュービング、フィルター、センサーとコネクターから構成され、アップストリームおよびダウンストリームの工程にご利用いただけます。ReadyCircuit™アセンブリは、既製品(通常製品)としてのモジュールとカスタムデザインのモジュールとして提供されます(図1)。Configurationが容易かつ無菌のディスポーサブル・アセンブリであるため、時間のかかるプロセスのステップの多くを削減でき、あるバッチの製造終了から次のバッチの製造開始に要する時間を短縮できます。

写真:ReadyCircuit™
図1. 代表的なReadyCircuit™アセンブリ

ReadyCircuit™によって、迅速かつ無菌的にConfiguratoionと組立てができ、また使用後には全サーキットを廃棄できるため、洗浄およびその検証にかかるコストを削減できます。製造システムに大きな設備投資をすることなく製品を開発でき、新規事業に取り組もうとする企業にとって魅力的なツールです。

多くの用途に使用できるのがReadyCircuit™ファミリーの特長です。マニホールドあるいはチューブ、センサー、クロスフローろ過およびノーマルフローろ過のアセンブリに加えて、250 mLから200 Lまでのバッグアセンブリを使用することにより、ほとんどすべての流路(プロセシングサーキット、Circuit)を設計および容易に構築することができます。Cytivaは、お客さまの仕様を満たすカスタムのアセンブリもご提供しています。プロセスのスケールアップや最適化検討の際には、既存のReadyCircuit™ ConfigrationからカスタマイズCircuitに移行できます。

250種以上のバッグ、チュービング、センサーとフィルター

ReadyCircuit™の使用方法はとても簡単です。ReadyCircuit™アセンブリにはReadyMate™ディスポーサブル無菌コネクターが採用されており、無菌システムの接続を数秒で構築できます。さらに、250種以上の標準バッグ、チュービング、センサーとファルターもご提供しています。たとえば、ReadyCircuit™バッグには、小容量アプリケーション用のサンプルバッグ、50L水平ピローバッグ、移動式カート上での垂直または水平使用の1~20 L 2-Dピローバッグ、大量製造用の100~200 L3-Dバッグなどの種類があります。すべてのバッグにインレット/アウトレットポートがあり、ReadyMate™ディスポーサブル無菌コネクターにより無菌状態で接続されます。代表的なReadyCircuit™アセンブリを図1に、ReadyCircuit™ 2-Dバッグを図2に示しています。

写真:4種類のサイズのReadyCircuit™ 2-Dバッグ
図2. 4種類のサイズのReadyCircuit™ 2-Dバッグ(1、5、10および20 L)。ポートの配置はバッグのタイプによって異なります。

基本のReadyCircuit™チュービングアセンブリは各種のチュービングからなり、両端にReadyMate™無菌コネクターが接続しています。他の種類としては、T字コネクター、圧力センサー、レデューサーなどの部品が取り付けられたチュービングや無菌コネクターなどがあります。利用可能な3種類の標準チュービングオプションを図3に示しています。接続済みセンサーを図4に示しています。

写真:3種類のチュービングオプション
図3. 3種類のチュービングオプション:C-flex(Saint-Gobain Biopharma)、Pumpsil™(Watson-Marlow™ Tubing)およびReinforced Silicone(AdvantaPure™流路フローシステム)

写真:接続済みセンサー
図4. ReadyMate™ディスポーサブル無菌コネクターを介してReadyCircuit™チュービングに接続されたセンサー。センサーはSciLog™社のSciTemp™、SciPres™およびSciCon™モニターと互換性があります。

迅速なConfigrationデザイン

ReadyToProcess™ Konfiguratorは、製品の選択を容易にし、ReadyCircuit™のConfigurationにかかる時間を短縮します。このツールは、標準およびカスタムデザインのReadyCircuit™アセンブリの選択をご提案し、さらに図面および材料リストもご提供します。

ReadyKart移動式プロセシングステーション

ReadyKartは研究開発、プロセス開発あるいはパイロット製造に必要な無菌送液プロセシングシステムを実現します。ReadyKartは、他のReadyToProcess™製品と同様に多くの用途があり、作業の簡素化と業務効率改善に貢献します。

ReadyKart移動式プロセシングステーションは、装置とReadyCircuit™アセンブリ(ポンプ、モニター、ホルダー、ビン、バッグなど)および関連するチュービングの人間工学に基づくConfigurationを可能にします。ユーザーは、各種の無菌およびディスポーザブル・プロセシングシステムを迅速に配置でき、業務をより幅広く行えます。プロセシングデバイスによりセットアップが迅速かつ簡単で、時間を節約できます。また、ホースやチュービングの組み立てや接続の柔軟性が高く、多段階プロセスの自由な設定も可能です。

2種類のサイズのReadyKartにより、柔軟性はさらに向上

Cytivaは、標準サイズおよびミニサイズの2種類ReadyKart移動式プロセシングステーションをご提供しています。いずれのサイズにも360°回転する工業用キャスターが取り付けられており、スムーズに移動させることができます。ReadyKart Miniを図5に示しています。各サイズは、(1)ユーザーの要件を満たし、コンポーネントを追加できるキャスター付きフレームワーク、(2)多くのユーザーがプロセシングアプリケーションに必要とするフレームワークとコンポーネントから成り立ちます。

写真:ReadyKart Mini
図5. ReadyKartは、プロセスのさまざまなプロセッシングニーズを支援します。写真はWAVE Bioreactor™システムとReadyCircuit™製品を取り付けたReadyKart Miniです。

まとめ

ReadyCircuit™とReadyKartがReadyToProcess™プラットフォームに加わり、作業の最初から最後までプラグアンドプレイ(接続すればすぐに使える)ソリューションを使用できるプロセスが実現します。

これらのプロセッシングユニットは、無菌かつディスポーザブルのプロセシングシステムにより、迅速なセットアップときわめて高い柔軟性を実現します。カスタムデザインのシングルユースサーキットに取り入れることにより、バイオプロセシングのスピードを加速し、機敏性をさらに向上させます。


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