こんなにストレスなくタンパク質がきれいになると思わなかった
ÄKTA start™お客さまの声
筑波大学大学院生命環境科学研究科 生物科学専攻
准教授 丹羽 隆介様
「もうÄKTA start™なしの時代には戻れない」と嬉しいお言葉をくださった筑波大学 丹羽様に、なぜÄKTA start™を選んでいただいたのか、また実際使い始めての詳しいご感想を伺いました。
これまでは大量のサンプルをバッチ法で精製
昆虫のステロイドホルモン生合成過程の研究を進めるにあたり、精製した酵素を十分量確保できないことが生化学的な機能解析の律速になっていました。しかし最近になって、ある種の生合成酵素については大腸菌で効率よく発現させる方法が分かったことから、私たちの研究室ではタンパク質精製の需要が急速に高まりました。ÄKTA start™導入前は、学生がバッチ法でこつこつと精製していたのですが、工程数が多く、時間がかかります。どうにか改善したいと思っていたおりに、ペリスタルティックポンプとUVモニターが一体になったクロマトグラフィーシステム、ÄKTA start™を知りました。正直なところ、機器を導入することでどこまでのスループットの向上につながるか確証はなかったのですが、金額も手ごろだったので試してみようと思い導入にいたりました。
ユーザーフレンドリーなÄKTA start™で一気に作業が楽に、世界が変わった
ÄKTA start™導入後は世界が変わりましたね。もうÄKTA start™なしの時代には戻れません。こんなにストレスなく目的タンパク質がきれいになるとは思いませんでした。気に入っている点はシンプルでユーザーフレンドリーであるところです。ボタンの数もすくないので、使い方をすぐ習得して、精製に取り掛かれます。また、我々の現状だと、タンパク質をカラムに吸着させてアイソクラティック溶出、もしくはリニアのグラジエント溶出で済むので、操作部はシンプルであればあるほど都合がよいのです。UVモニターのチャートも、画面でピークが出ていることが確認できれば十分です。必要なときは、USBメモリにデータを保存して、取り出すこともできるので、単にタンパク質を精製したいというニーズは十分満たしてくれます。
フラクションコレクターをつけて手離れ良く
もう一つ大きいのは、フラクションコレクターをÄKTA start™本体と連動させられることです。手で試験管を持って回収を待つ必要もなくなりました。回収した目的タンパク質は、電気泳動で確認してみるとバンドが1本だけバシっと出るくらいきれいになっているので、今はその後の研究をどんどん進めることができています。
シンプルにタンパク質精製がしたい方におすすめ
はじめはGSTrap™を使用してGST融合タンパク質の精製に注力していましたが、それがうまくいったことをきっかけに今ではMBPTrap™やHiTrap™ TALONなどのカラムも使用して、酵素のみならず、転写因子などさまざまなタンパク質の精製を試みるようになりました。
我々のように、シンプルにタンパク質精製がしたい、精製したタンパク質を使って次の仕事を進めたい、というユーザーには本当におすすめします。
丹羽様、ありがとうございました。
※お客さまの使用経験に基づく記載です。
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