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石英繊維ろ紙:環境大気モニタリングへの適用By Lynn Tian, Product Manager 耐熱性が高く、汚染物質の含有量が少ない高純度な「石英繊維ろ紙」。ここでは、難度の高い大気モニタリングアプリケーションへの取り組みを紹介します。 オフィス、工場、道路。わたしたちが暮らすあらゆる場所で、「大気質」は重要です。 人間の健康に及ぼす「大気汚染」の影響がよく理解されるようになり、わたしたちを取り巻く大気中の汚染物質に関する「正確なデータ」が求められるようになっています。米国環境保護庁(EPA)や欧州化学物質庁(ECHA)などの機関が規定した大気汚染に係る環境基準を満たすように規制されています。 大気中の浮遊微粒子の元素組成を分析するためのワークフローは分析対象によって異なるため、最適なフィルターを選択することが重要です。この記事では、大気モニタリングの重要な項目をレビューした上で、「石英繊維ろ紙」を使用して、難易度の高いアプリケーションで正確に測定する方法を紹介します。 微粒子のサイズ、組成、濃度からわかること
「石英繊維ろ紙」の用途正確で、信頼性の高い大気質のモニタリングには、サンプル収集に最適なフィルターを選択することが第一です。そして、選んだフィルターに適したワークフローに従って作業します。高温耐性かつ低汚染レベルの高純度「石英繊維ろ紙」は、次の用途に最適です。
有機炭素/元素状炭素(OC/EC)モニタリング一般的な炭素成分分析法(OC/EC)では、まず無酸素条件下で段階的にフィルターを700℃程度まで加熱します。このプロセスで、ほとんどの有機炭素とすべての炭酸塩が分解され、一部の元素状炭素が残ります。気化した有機炭素はCO2に変換されその後メタンへと還元され、水素炎イオン化検出器(FID)で測定されます。 FIDは無機炭素の測定には使用できないため、元素状炭素を測定するために温度を下げ、少量の酸素をチャンバーに供給します。再び850℃まで温度を上昇させ、残っている元素状炭素を燃焼させてCO2へ酸化し、FID分析を行います。 上述の両方で得られたFID値を組み合わせることにより、フィルター上、つまり元の大気サンプル中の有機炭素と元素状炭素の両方の測定値が得られます。 この分析法では、炭素フリーかつ耐熱性の高いフィルターを使用する必要があります。石英は、材料としてこの目的に非常に適しています。高純度「石英繊維ろ紙」には炭素が含有しておらず、1200℃までの温度で安定した状態を維持できます。 重金属試験大気中の重金属を検出するには、多くの場合、最低8時間の大気サンプリングを行ってろ過する必要があります。長時間サンプリングすることによって大量の大気を集めることで、信頼性を高め、微量の汚染物質を検出します。 重金属試験のワークフローでは、サンプリングの前後にフィルターの重量を測定して、捕集された粒子の総質量を決定します。次に、重金属の特定および測定のための分析方法を紹介します。
この2つの方法の精度を維持するには、重金属含有量が非常に少ないフィルターを選択することが不可欠です。測定可能な量の鉛(Pb)や銅(Cu)などの金属を含むフィルターは、不正確な結果の原因となります。 石英繊維はほぼSiO2を構成成分としており、高品質の「石英繊維ろ紙」に含まれている重金属汚染物質は、特にガラス繊維と比較すると無視できるほどごく微量です。結果として、測定にほとんど影響を与えないため、「石英繊維ろ紙」は重金属試験に適しています。 Whatman™では、ここでご紹介した高純度の石英繊維ろ紙を含め、幅広い「ろ過ソリューション」を提供しています。 「石英繊維ろ紙QM-A」、「石英繊維ろ紙QM-B」および、「石英繊維ろ紙QM-C」は、QM-AおよびQM-Bで最大800℃、QM-Cで1200℃という非常に高い耐熱性があり、重金属やその他の汚染物質も少ないです。OC/EC分析などの高温・高感度アプリケーションに特に適しています。 製品の特性と用途については以下のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
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