Chemical resistance

Biacore™ を安心してご使用いただくために、本体そのものやセンサーチップの化学薬品耐性についてご案内します。特にマイクロ流路系(IFC)は流路の内側がシリコンゴムでできており、溶媒耐性に注意していただく必要があります。マイクロ流路(IFC)の劣化を最小限にするため、ランニングバッファーに添加するDMSOは10%以下にする。ということは、ユーザーの皆様はご存知かと思います。

今回、耐性が評価済みの化学物質に関してまとめます。装置やセンサーチップとしての耐性を評価したものであり、固定化されたリガンド分子や相互作用自体に対する影響について評価したものでありませんのでご注意ください。

Biacore™ 1 seriesおよびBiacore™ 8 seriesのChemical resistance

高濃度の有機溶媒や、極端なpH(pH3以下、pH11以上)の溶液をランニングバッファーのように流し続けることは避けてください。そのほかの化学物質に関しては下表をご参考にしてください。

以下は耐性に関する情報であることをご承知ください。Ethanol、Methanolなど沸点の低い溶媒はベースラインが不安定になることがあるため、低分子の有機溶媒およびランニングバッファーへの添加は避けていただきます。GlycerolはKinetics/Affinity解析においてアナライト溶液に含まれると粘性が問題となる場合があるためご注意ください。

Solution Concentration Compatibility
Acetonitrile

50 %

Short term

Dimethyl sulfoxide (DMSO)

10 %

Long term

50 %

Short term

Ethanol

10 %

Long term

20 %

Short term

Ethylene glycol

100 %

Short term

Glycerol

25 %

Long term

70 %

Short term

Guanidine-HCl

6 M

Short term

Hydrochloric acid

100 mM

Short term

Imidazole

300 mM

Short term

Isopropanol

20 %

Short term

Isopropanol/NaOH mixture

20 %/30 mM

Short term

Magnesium chloride

4 M

Short term

Sodium chloride

1 M

Long term

5 M

Short term

Sodium hydroxide

250 mM

Short term

Urea

8 M

Short term

※Long-termはランニングバッファーのように流し続ける場合、Short-termは1分以内のインジェクションです。

Biacore™ X100およびBiacore™ T200/S200のChemical resistance

高濃度の有機溶媒や、極端なpH(pH3以下、pH11以上)の溶液をランニングバッファーのように流し続けることは避けてください。そのほかの化学物質に関しては下表をご参考にしてください。

以下は耐性に関する情報であることをご承知ください。Ethanol、Methanolなど沸点の低い溶媒はベースラインが不安定になることがあるため、低分子の有機溶媒およびランニングバッファーへの添加は避けていただきます。GlycerolはKinetics/Affinity解析においてアナライト溶液に含まれると粘性が問題となる場合があるためご注意ください。

Solution Concentration Compatibility
Acetonitrile

50 %

Short term

Dimethyl formamide (DMF)

50 %

Short term

Dimethyl sulfoxide (DMSO)

10 %

Long term

50 %

Short term

Ethanol

10 %

Long term

70 %

Short term

Ethylene glycol

100 %

Short term

Formic acid

70 %

Short term

Formamide

40 %

Long term

※Long-termはランニングバッファーのように流し続ける場合、Short-termは10分以内のインジェクションです。

センサーチップのChemical resistance

センサーチップのChemical resistanceに関しては、センサーチップ毎のIFU(INSTRUCTIONS FOR USE)に記載されています。センサーチップ・キット類IFU一覧ページから各センサーチップのIFUがダウンロードできますので、ご使用前に必ずご確認ください。

Series S Sensor Chip CM5の場合、各溶液の1分間のインジェクションにおける耐性が下表の通り評価されています。

Agent Concentration
Acetonitrile

30 %

DMSO

10 %

DTE

0.1 M

EDTA

0.35 M

Ethanol

70 %

Ethanolamine

1 M

Ethylene glycol

100 %

Formamide

40 %

Formic acid

20 %

Glycine-HCl pH 1.5 to 3.0

100 mM

Glycine-NaOH pH 9.5 (BIAdesorb Solution 2)

50 mM

Guanidine hydrochloride

6 M

HCI

100 mM

Imidazole

300 mM

MgCl2

4 M

NaOH

100 mM

NaCl

5 M

SDS (BIAdesorb Solution 1)

0.50 %

Surfactant

P20 5 %

Urea

8 M


今回、Biacore™ 本体やセンサーチップの化学薬品耐性についてご案内いたしました。Biacore™ をベストな状態で安心してご使用いただくため、ご留意ください。