サンプルやランニングバッファー中の成分が沈殿してしまい、Biacore™の流路が著しく汚染されている場合、定期メンテナンスで実施いただくDesorbやDesorb and Sanitizeでは、洗浄が不十分となる場合があります。そんな時、強力な洗浄効果を持つプログラムSupercleanを実施いただきます。

  • 定期メンテナンスで必須事項ではありません。
  • 粘性の高いサンプル、変性したタンパク質、またはミルクや血清サンプルなどの脂質を含むサンプルに効果的であることが知られています
  • Superclean実施前には、Sensor Chip Maintenanceをドックして、Desorbを行ってください

タンパク質

低分子化合物

  • Deionized water at 50 ℃
  • 1% acetic acid
  • 0.2 M sodium bicarbonate
  • 6 M guanidine-HCl
  • 10 mM HCl
  • Deionized water at 50 ℃
  • 1% acetic acid
  • 0.2 M sodium bicarbonate
  • 50% DMSO
  • 10% DMSO

準備する洗浄溶液

Supercleanに使用する各種洗浄溶液は、Maintenance Kitに含まれていません。測定サンプルに応じて下表の試薬をご用意ください。

実施方法

Biacore™ T200、S200、X100に関しては、Tools > More Tools...からSupercleanを選択、実行します。

Biacore™ 8K/8K+では、Supercleanというプログラムはありません。すべてのチューブを50℃の超純水に入れて、アクティビティキューから設定、実行します。

設定する各ステップは下表の通りになります。

Step

タンパク質

低分子化合物

1 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water
2 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water
3 Desorb with 1% acetic acid in both steps Desorb with 1% acetic acid in both steps
4 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water
5 Desorb with 0.2 M sodium bicarbonate (both steps) Desorb with 0.2 M sodium bicarbonate (both steps)
6 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water
7 Desorb with 6 M guanidine-HCl and 10 mM HCl Desorb with 50% DMSO and 10% DMSO
8 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water
9 Change Solutions with warm water Change Solutions with warm water

使用するコマンドは、Change SolutionとDesorbです。下図のように、Activity Queueに9ステップ並べていきます。

※Supercleanの各ステップにおけるDesorbには通常のDesorb Solution1および2は使用せず、上記の表に記載された溶液をプレートに分注します。

十分に洗浄が実施できたかどうかを確認するためには、System Checkを実施してください。全ての項目がPassすればシステム上の問題はありません。

System CheckでPassしない項目があった場合、Tech-JP@cytiva.comにお問合せください。

各種メンテナンスの詳細を知りたい方は、Cytiva Webinar『やっと分かった!Biacore™メンテナンスの方法と意味、トラブルシュートまで』をご覧ください。