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もしかして乾燥!? カラムに空気が入ったときの対処法前回の記事ではHiTrap™を中心とした「カラムに空気を入れないコツ」についてご紹介しました。今回は、HiTrap™よりも大きなカラムを中心に次の2点をご紹介します。
これは乾燥!? ~空気が入ったカラムの見分け方大切に繰り返し使ってきたカラム。ある日取り出してみると、あれ?何だかいつもと見た目が違う!と思ったことはありませんか?カラムをよく観察してみましょう。以下のように見えるときはカラム内に空気が入っています。このままカラムを使用すると、空気のある部分に液が流れないため、均一な送液ができません。また、イオン交換カラムやアフィニティーカラムなどの場合、サンプル結合量も低下します。では、これらのカラムからどのように空気を除けばよいのでしょうか。
空気が入っても、慌てずしっかり、リカバリー空気が入った場合、次の場合は全く回復は見込めません。カラムを詰め直すか、新しいカラムに交換することをおすすめします。
上記以外の多くの場合、たとえ亀裂が入っていてもリカバリーできることがあります。もちろん空気が入る前と同等の機能を回復できる保証はありません。ある程度、吸着量・分離能の低下があることはご理解のうえ、リカバリーをお試しください。また、ゲルろ過カラムであっても、「カラムの一部が、濃い白色やまだら模様になっている」場合には程度によってリカバリーできることがあります。 では、どのようにカラムを生き返らせればよいでしょうか。リカバリーのポイントは、空気が見えなくなるまで、十分に脱気した超純水またはバッファーをゆっくりと流し続けることです。つまり、空気を溶液で押し出すのです。なお、空気を除くための溶液の脱気が不十分だと、効率が落ちます。必ず十分に脱気をしてください。 ほとんどの場合、カラム体積の5~10倍量の溶液を流せば空気が除けることが多いです。また、カラムを上下逆さ(カラムの送液方向は変更せずに、カラムのみを逆さにする)にして送液すると、空気が抜けやすくなります。
※HiTrap™カラムの場合
無事にリカバリーしたかな? ~カラムの性能をチェックしよう!ゲルろ過カラムの場合ゲルろ過クロマトグラフィーでは、担体粒子の並び方の均一性が分離に大きな影響を及ぼします。気泡が入ったことによって均一性が崩れ、分離に影響が出ていないか、標準タンパク質や既知サンプルを使ってカラムの分離能をチェックします。 チェック方法は、1%アセトンを用いた理論段数の算出をおすすめします。理論段数の算出方法は、こちらをご覧ください。理論段数が回復し、標準タンパク質や既知のサンプルを使った分離に問題がなければそのままカラムを使用できます。分離能が回復しない場合は、カラムを詰め直すか※、新しいカラムに交換することをおすすめします。 ゲルろ過以外のカラムの場合ゲルろ過カラム以外の場合もアセトンを用いた理論段数の算出は有効です。ただし、標準タンパク質や既知サンプルを使ってカラムの吸着量や分離能をチェックするとより実践的です。標準タンパク質や既知のサンプルを使った分離に問題がなければそのままカラムを使用できます。分離能が回復しない場合は、カラムを詰め直すか※、新しいカラムに交換することをおすすめします。また、アフィニティーカラムでリガンドが空気に触れることで失活するようなカラムの場合は、新しいカラムに交換してください。 ※ カラムには詰め直しができるものとできないものがあります。詰め直しができるカラムかどうかは、お問合せください。 関連情報その他の製品 Q&Aその他、クロマトグラフィーでお困りの点がございましたら、製品Q&Aページをご参照ください。よくお問合せいただくご質問についてまとめてありますので、ぜひご活用ください。 お問合せフォーム※日本ポールの他事業部取扱い製品(例: 食品・飲料、半導体、化学/石油/ガス )はこちらより各事業部へお問い合わせください。 お問い合わせありがとうございます。 |
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