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知っているつもり? みんなの疑問を解決します。 タンパク質精製関連で年間5000件を越すお問合せをいただきますが、その中からよくあるお問合せに焦点をあてて、詳しい解説とともに皆さまへご紹介します。 今回のテーマ:カップリング担体の選択ポイントは?カップリング担体は何に使う?生物学的親和性を利用したクロマトグラフィー手法(アフィニティークロマトグラフィー)は非常に高い選択性を特徴としており、ワンステップのカラムクロマトグラフィーで高純度の目的タンパク質を精製することができます。クロマトグラフィーで利用される親和性には、抗原と抗体、酵素基質と酵素、DNAとDNA結合タンパク質などがあり、中でもProtein AやProtein Gタンパク質をリガンドとした抗体精製、Glutathion固定カラムによるGST融合タンパク質の精製、ニッケルなどの金属イオン固定カラムによるヒスチジン融合タンパク質の精製などは汎用性が高く多くの場面で使用され成果をあげています。 ここでは、任意の生体分子をゲル担体に固定化(カップリング)してアフィニティークロマトグラフィーを行う際のカップリング担体の選択について解説します。目的のタンパク質に親和性を持つ生体分子(リガンド)をゲル担体にカップリングし、細胞抽出液粗精製サンプルをカラムに通すことで効果的な精製が可能になります。 カップリング方法のバリエーションリガンドは、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、チオール基、アルデヒド基など、反応性のある官能基部分を介して結合します。リガンドの結合部分に関する情報がない場合、系統的な条件検討が必要になります。通常の使用において結合への影響がもっとも小さい部分を介してリガンドをカップリングし、影響を最小限におさえます。 弊社のカップリング製品には下表のようなものがあります。
1:HiTrap™ NHS-activated HP、NHS-activated Sepharose™ 4 Fast Flow一級アミノ基を含むリガンド(抗原や抗体などタンパク質全般)と共有結合によってカップリングするように作成されており、免疫特異的な担体の調製にも最適です。担体は高度架橋アガロースビーズで、N-Hydroxysuccinimideで活性化されています。カップリング反応は自発的で、特別な試薬や装置を必要としません。この担体は高pHでも安定で、過酷な洗浄法に耐性があります。
2:CNBr-activated Sepharose™ 4B、CNBr-activated Sepharose™ 4 Fast Flow高分子のリガンドを結合させる場合やNHS-activated Sepharose™の代わりとして定評のある担体です。タンパク質、ペプチド、アミノ酸、核酸は穏やかな条件下で一級アミノ基または類似の求核性官能基を介してCNBr-activated Sepharose™にカップリングできます。NHSと同様カップリング反応は自発的で、特別な試薬や装置を必要としません。反応の結果生じるマルチポイント結合により、リガンドは担体から加水分解されなくなります。この反応法ではSepharose™も架橋させ、それによって安定性が強化されるため、溶出条件の選択できる幅が非常に広くなります。
3:EAH Sepharose™ 4B、ECH Sepharose™ 4Bリガンドは、カップリング試薬カルボジイミドの存在下で簡単な一連の反応でカップリングされます。EAH Sepharose™ 4Bはカルボキシル基を持つリガンドと、ECH Sepharose™ 4Bはアミノ基を持つリガンドとカップリングできます。
4:Epoxy-activated Sepharose™ 6Bヒドロキシル基、アミノ基、チオール基を持つリガンドのカップリングに使用されます。長い親水性のスペーサーアームがあるため、コリン、エタノールアミン、糖類などの低分子リガンドのカップリングに特に有用です。
5:Thiopropyl Sepharose™ 6Bさまざまな低分子リガンドをカップリングさせてアフィニティー担体を作成するために使用できます。重金属やその誘導体は、mercaptides(金属-チオール結合)を形成するチオール基と反応させるリガンドとして使用できます。アルキル化リガンドまたは、ハロゲン化アリルリガンドは、チオエーテル誘導体を形成します。C=O、N=N、そしてある種の条件下でC=C結合を持つリガンドは、付加反応の対象となります。
よくあるご質問
その他のカップリング担体の使用例Streptavidin Sepharose™ High Performance / HiTrap™ Streptavidin HPビオチンとストレプトアビジンの強固な結合を利用して、ビオチン標識リガンドを固定することができます。 Protein G HP SpinTrap™ / Protein A HP SpinTrap™Protein G Sepharose™ HP、Protein A Sepharose™ HPが充填済みのプレパックのスピンカラムです。通常の精製法のほか、抗体をカラムに吸着後、架橋剤を用いて抗体をカラムに固定化するクロスリンクプロトコールがあります。 お問合せフォーム※日本ポールの他事業部取扱い製品(例: 食品・飲料、半導体、化学/石油/ガス )はこちらより各事業部へお問い合わせください。 お問い合わせありがとうございます。 |
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