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第2章
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還元剤 | 至適濃度 | ストック溶液 | 備考 |
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1,4 dithiothreitol (DTT) (Cleland's reagent) or alternatively 1,4 dithioerythritol (DTE) | < 100 mM | 超純水で1 Mにします。-20°C保存 (1年間保存可能) | pHが7より高い場合にのみ効率的。酸化を受けやすく、酸化型になると280 nmにおける吸光度が高くなります。 |
β-mercaptoethanol(BME) | > 0.2 M | 超純水で1 M溶液にします。4°C 暗所で保存(1年間保存可能) | 酸化を受けやすく、揮発性で、pHが5より高い水溶液中では不安定であり、pHが高いほど安定性が低下します。金属イオンの存在により影響を受けます。EDTAを添加することで安定化します。 |
TCEP (purchase as TCEP-HCl) | 2~10 mM | 超純水で0.5 M溶液にし、適したpHに調整します。-20°Cに保存。TCEP溶液は酸性で、リン酸バッファー中にて不安定です。 | 酸化を受けにくい還元剤です。pHが8より低い場合にはDTTよりも効率が高くなります。固定化金属イオンアフィニティークロマトグラフィー(IMAC)において、金属イオンに影響を及ぼしません。水に易溶性で最大濃度1.1 Mであり、水溶液中で安定、酸性および塩基性溶液中で安定です。無臭、チオール非含有、pH範囲1.5~9。TCEPはDTTを還元します。 |
遊離チオールはIAA、ビニルピリジンまたはアクリルアミドでアルキル化するか、後続ステップの各バッファーに1 mM DTTを添加するなどして、ワークフロー全体を通して少量の還元剤を使用すると再酸化を防げます。
タンパク質の三次および四次構造は、その機能、フォールディングおよび安定性に欠かせないものです。このような構造に影響する因子には、固有のアミノ酸配列、翻訳後修飾および補因子の結合のほか、周囲の環境の諸要因があげられます。サンプル調製中に使用する操作や添加剤によってはタンパク質の変性または凝集が生じることがあります。不安定化をもたらす条件の例を表2.2に示しました。
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