ノウハウや経験がなくてもBiacore™の測定系を最速で立ち上げられる方法でご紹介したBiotin Capture kitを使用した実験を行う手順をご案内します。
どのようなものが必要になりますか?
実験に必要になるのは、Biotin CAPture Kitとビオチン化したリガンド、アナライトだけとシンプルです。 Biotin CAPture kitには実験に必要なセンサーチップとBiotin CAPture reagent、再生溶液などが含まれています。機種にもよりますが80~140回分ぐらいの試薬が含まれています。
Biotin CAPture Kitのワークフロー
大まかな流れを図示しました。まずリガンドをビオチン化し、センサーチップへ固定化、Biacore™での測定/解析という3ステップで行えます。センサーチップは再利用が可能なので、Sensor Chipの保存というステップも加えています。
続きまして、各ステップを少し詳しく見ていきます。
リガンドのビオチン化
EZ-Link、Avi-Tagなど目的分子にあわせてビオチン化する市販のキットを選択し、リガンドをビオチン化します。サンプル中にフリーのビオチンがあると、固定化時にビオチン-ストレプトアビジンの反応を阻害します。なので、ビオチン化したリガンドをNAP™-5カラムあるいはMicroSpin™ G-25 columnsで精製し、フリーのビオチンを取り除きます。
詳細はこちらからSensor Chipの水和処理
特にSensor Chip CAPを使用する初回、または、乾燥状態で保管された場合、水和処理を行います。通常、使用する前日にSensor Chip CAPをシステムにドックして、超純水やランニングバッファーをStandby flowにしておきます。
測定/解析
キットに付属のSensor Chip CAPをBiacore™にセッティングし、Biotin CAPture Reagentを流したのち、ビオチン化したリガンド、ランニングバッファーで希釈したアナライト、再生溶液の順にインジェクションされます。
リガンドおよびアナライトの、流速やコンタクトタイムなどはアプリケーションによって変わるので、適宜調整してください。
Sensor Chipの保存
Biotin CAPture Kit付属のSensor Chip CAP は、Standby flow のままシステム内で保管、または50 ml 遠沈管などでHBS bufferに浸した状態で保管します。4~8℃で2か月間の保存ができます。
実例紹介
- 【抗体フラグメント&低分子】Fabフラグメント&低分子化合物とKinase p38の相互作用解析例
- 【低分子】ドラッグスクリーニング(サーモリシン阻害剤の相互作用解析例)
- 【抗体】抗体医薬品の探索・初期開発(Fcレセプターと抗体との相互作用解析例)
- 【抗体】抗体医薬品の品質評価(Surrogate potency assay:PLA、EC50)
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