2D-DIGEが活用されている研究領域の傾向
今回は、2D-DIGEが使われている研究領域について見てみる。本分類は論文のタイトルや要旨にあるキーワードからの大雑把な分類であるため、おおよその傾向としてご理解いただきたい。
2D-DIGEが用いられている報告の過半数は医薬研究であり、以下プロテオミクス(19%)、分子生物学(18%)、植物(8%)、環境(4%)という割合であった。
最も多かった医薬研究の対象領域としては、がん(25%)、肝臓(15%)、細菌・ウィルス(14%)、神経(11%)と続き、割合としては小さい(5%以下)が、内分泌、腎臓、血液、免疫に関する報告があった。2D-DIGEで特定した疾病関連タンパク質を標的とする医薬品や検査手法の出現も、近いうちに実現するのではないかと期待される。
近年、海外ではバイオ医薬品製造の際に問題となるHost Cell Proteinの混入チェックに2D-DIGEを利用する方法も検討されており、今後も医薬研究を中心にさまざまな分野で2D-DIGEが活用されるだろう。
DIGE 道場 第5回
実は簡単、グラジエントSDS-PAGEゲルの作製
第5回 もくじ
- はじめに (本ページ)
- 失敗しないSDS-PAGEゲル作製法のポイント
- グラジエントゲルの作製法
- おわりに
Dr. 近藤のコラム
コラム第5回 「大型スキャナー“ハリケーン”は来るのか?」
1. はじめに
ディスポーザブルのゲルが安価になって普及した今日でも、大きなゲルは依然として高額であり何十枚もコンスタントに購入するのには抵抗を感じる方も多いだろう。小型のSDS-PAGEゲルの作成には慣れていても、Ettan™ DALTtwelveのサイズのゲルには自信がないとか、このサイズだとグラジエントゲルの作成は再現性に自信がない、という方もおられるのではないだろうか。
筆者のラボではEttan™ DALTtwelveで使うゲル以上のサイズのゲルはすべて自作である。コストのこともあるし、何よりも作るのが簡単だからである。蛍光二次元電気泳動法の全工程を通じてみると、SDS-PAGEゲルの作成操作ははもっとも簡単な部類に入る作業である。いくつかのポイントを押さえれば、SDS-PAGEのゲル作成はまず失敗しない。本稿ではEttan™ DALTtwelveサイズのグラジエントゲルを安定して作成するためのポイントを述べる。
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