Biacore™に最新モデルBiacore™ 1 seriesが登場しました。1ニードルSPRプラットフォームに、6フローセルと革新的なソフトウェアで、Biacore™の一貫性のあるデータを簡単・効率的に生み出し、将来にわたり幅広いニーズに応えます。

Biacore 1 シリーズ

さまざまな特長的な機能の中でも、本記事ではBiacore™において分子間相互作用を検出する場を形成するフローセルについてご案内します。

6フローセルでできること(1)ペアフローセルの場合

Biacore™では、各システムによって1枚のセンサーチップに作成できるフローセルの数が異なります(表1)。Biacore™ 1 seriesは6つのフローセルを持つシステムとなります。その数が多いほどランニングコストの削減につながります。2つのフローセルをReference/Activeとしてペアで使用した場合、Biacore™ T200/S200では2種類の測定が実施できますが、Biacore™ 1 seriesでは3種類の測定が実施でき、センサーチップのコストを2/3に削減することができます。また、6フローセルをペアで使用すると以下のようなことできます。

  • 異なる研究者が、1枚のセンサーチップで3回の測定を行う。
  • 異なる固定化量で2回のテスト測定を行ってから本測定を行う。
  • T200/S200より1回多く失敗しても大丈夫!

表1.Biacore™ 各機種によるフローセルの違い

Biacore™ 8K/8K+ Biacore™ 1 series Biacore™ T200/S200 Biacore™ X100
チャンネル(ニードル)数 8 1 1 1
フローセル数 16 6 4 2

6フローセルでできること(2)シリアルフローセルの場合

Biacore™ 1 seriesでは機種によって、6フローセルの活用方法が異なります。2つのフローセルをReference/Activeとしてペアで使用することは全ての機種で可能ですが、Biacore™ 1K+/1S+では、シリアルフローセル設定が可能です(表2)。Biacore™ T100/S200もFc1のみをReferenceとし、最大3種のリガンドに対し1度にアナライトを添加することが可能ですが、Biacore™ 1K+/1S+も同様です。さらに、6フローセルのため、最大5種のリガンドに対し1度にアナライトを添加することが可能です。6フローセルをシリアルで使用すると以下のようなことができます。

  • T200/S200と比べてアナライト消費量を40%削減。貴重なサンプルで、より多くの測定が可能。
  • より多くのデータを迅速に取得

表2.Biacore™ 1 series各機種によるフローセルの違い

Biacore™ 1K Biacore™ 1K+/1S+ Biacore™ T200/S200
ペアフローセル
シリアルフローセル NA

6フローセルでできること(3)応用編

6フローセルでになったことで更なる応用も可能です。二人の研究者が以下のようなニーズがあった場合でも1枚のセンサーチップで実験が行えます。

 フローセル4つを使用して384プレートの化合物スクリーニングがしたい。

Fc 1-2-3-4で測定

 タンパク質のKDの結果が欲しい。

Fc 5-6で測定

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