System checkの実施

Biacore™の安定稼働には定期的にメンテナンスを実施することが必要です。もし規定通りにメンテナンス作業を実施しているにもかかわらずシステムの不調が疑われる場合、または簡易的に装置の稼働性を確認したい場合は、System checkを実施しましょう。

Biacore™ 1シリーズでは、Biacore™ Insight Control Software下記画面よりSystem checkのプログラムを開始して実施します。

System checkでは何をテストしているのか?

Biacore™ 1S+にてSystem checkを行った結果です。各チェック項目についてのテスト結果がPass またはFailとして記載されます。

System checkチェック項目一覧

チェック項目 テスト内容
Liquid supply block Liquid supply blockから正しい溶液(ランニング緩衝液/超純水)が添加されているか。
Injections
  • 各フローセルにおいて、添加開始時にレスポンスが速やかに立ち上がるか。添加開始時にランニングバッファーから溶液への切り替えが十分速やかに実行されているか(Rise)。
  • 添加終了時に、レスポンスが速やかにベースラインまで戻るか。添加終了時に溶液からランニングバッファーへの切り替えが十分速やかに実行されているか(Fall)。
  • フローセル間でLeakageはないか。
  • Dual injection(2液を連続で添加)を行い、速やかにレスポンスに反映されているか。
Mixing 空のバイアルで2種類の溶液(Test solution/ランニング緩衝液)を正確に混合できているか。また、2回実施して再現性はあるか。
※Mixingはアミンカップリングでリガンド固定化を行う際のEDC/NHS混合などに使用する機能です。
Refractometer
  • Test solutionを添加し、各フローセルで規定のレスポンスが検出されたか。
  • フローセル間のレスポンスのばらつきが許容範囲内に収まるか。
Noise ノイズの発生が許容範囲内に収まるか(Short term/Long termで確認)。
Buffer selector 溶液を供給するチューブラインを下記の通り切り替え、正しくレスポンスに反映されたか。
  • チューブA(ランニング緩衝液)→チューブB(超純水)
  • チューブA(ランニング緩衝液)→チューブC(ランニング緩衝液)
  • チューブA(ランニング緩衝液)→チューブD(超純水)
※System checkでは、チューブA、Cをランニング緩衝液のボトルにセット、チューブB、Dを超純水のボトルにセットしてプログラムを実行します。

参考情報

System checkについての詳細は以下のオンデマンドウェビナーもご覧ください。

Biacore™ Knowledge Center