例年開催している通称「QCワークショップ」が新たに「Cytiva™ Analytical Workshop」として生まれ変わり、2021年10月8日(金)に開催されました。今回は医薬品研究開発のステージ、医薬品モダリティ、分析技術の範囲を広くしてスピーカーの方々をお招きし、8つの講演のほかオンライン懇親会を試みました。
各セッション70-80名の方にご参加いただき、好評のうちに幕を閉じることができました。ご講演に協力をいただいた皆様、そして、ご参加いただいたみなさまにあらためて御礼申し上げます。
Cytiva本社スタッフからは、Biacore™ 関連のグローバルトレンドやトピックなどの報告をいたしました。ADC、bi-specifics、viral vectorといった複雑なモダリティーでは、R&DとQC lab間のギャップを埋めること、増加するバリデーションコストなどが課題となっています。
また、FDAガイドラインの抗体濃度定量におけるCOVID-19 potency assayでは阻害試験の推奨分析手法としてELISAとSPRが併記されるようになりました。そのほか、抗体濃度定量におけるPAT (Process Analytical Technology)の取り組みも進められています。アカデミアではバイオリアクターとBiacore™を接続したin-line計測の研究が進んでいます。
ケーススタディーとして、ウィルスベクターAdV、AAVの製造工程におけるに分析手法に関する報告をしました。AdVに関しては既にアプリケーション資料となっているものがあります。
- Determination of adenovirus concentration using Biacore™ T200
- Scalable process for adenovirus production
AAVに関しては、来年前半ごろにアプリケーション資料のリリースを予定しています。
外部スピーカーのみなさまによる講演および関連論文
お招きした外部スピーカーのみなさまからは、AAVの品質評価、SARS-CoV-2バリアントの結合親和性比較、ADA定量におけるCFCAの活用、次世代型抗体医薬品におけるSPRの活用、凝集性ペプチドを認識する抗体の評価方法といった様々なお話をいただきました。今回、発表資料の中からご紹介のあった論文をご案内します。
【基調講演】AAVの品質評価戦略
In-vivo GT Control Strategy: Need for Adequate (Pre-) cQAs and for cognate analytical technologies of AAV Based GT Products
Roland Pach Global Expert Cell and Gene Therapy Analytics, F.Hoffmann-La Roche Ltd
- Sun Kim et al. Greencross, A-VAX Control Strategy Section (2014)
- Tanaka et al., European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics 155 (2020) 88-102
- Gene Therapy for Rare Disorder Conference 2017
- Wu et al. bioRxiv preprint (2021)
【ケーススタディ】Biacore™ & ÄKTA™
Experimental evidence for enhanced receptor binding by rapidly spreading SARS-CoV-2 variants.
Joyce H. G. Lebbink Associate Professor at Dept. of Molecular Genetics, Erasmus University Medical Center
【ケーススタディ】Biacore™
Calibration-Free Concentration Analysis for Quantification of Anti-Drug Specific Antibodies in Positive Control Antibodies and in Clinical Samples
Christina Aniol-Nielsen, Henrik Toft-Hansen Clinical Immunogenicity Analysis, Novo Nordisk
- Christina Aniol-Nielsen et al., Journal of Immunological Methods 497 (2021) 113002
- Pol et al., Analytical Biochemistry 510 (2016) 88-97
【ケーススタディ】Biacore™
Innovative antibody therapeutics and SPR
Chifumi Teramoto (Seida) Chugai Pharmaceutical Co., Ltd.Discovery Biologics Dept. Protein Analysis Group,Research Div.
- Mika Kamata-Sakurai et al., Cancer Discovery 11(1) (2021)158-175
- Atsuhiko Maeda et al., MAbs 9(5) (2017) 844-853
【ケーススタディ】Biacore™
How to identify aggregate selective antibodies using SPR
Patrik Nygren Senior Scientist, BioArctic
- ※沢山のデータをご紹介いただきましたがReferencesのご案内はありませんでした。
Cytiva ポスター
オンライン懇親会ではポスタールームを設け、弊社からポスターや製品資料などを公開いたしました。ポスタールームのアブストラクトはこちらでご覧いただけます。
- Facilitating IgG FcRn analyses
- Series S Sensor Chip PrismA
- Insight for T200
- ÄKTA™ pure micro & Micro kit
可能な範囲でオンデマンド公開や、当日いただいたご質問への回答を準備しております。あらためてご案内させていただきます。