DIGE 道場 第5回
実は簡単、グラジエントSDS-PAGEゲルの作製
第5回 もくじ
- はじめに
- 失敗しないDS-PAGEゲル作製法のポイント
- グラジエントゲルの作製法 (本ページ)
- おわりに
Dr. 近藤のコラム
コラム第5回 「大型スキャナー“ハリケーン”は来るのか?」
3. グラジエントゲルの作製法 つづき
図9 溶液充填後のチャンバー
溶液が入ったチャンバーの拡大。わずかに気泡が認められる。
しかし気にしなくて良い。
三方活栓によってグラジエントメーカーとペリスタポンプを遮断する。グラジエントメーカーと注射器が接続されている状態にする。次に、ペリスタポンプの目盛りを「2から3」に調整し、チャンバーに近いコックを二つとも緩める。ペリスタポンプのスイッチを入れて数秒間おきチューブ内を陰圧にする。三方活栓を調節してグラジエントメーカーとペリスタポンプを接続するとグラジエントメーカー内のゲル溶液がペリスタポンプへと流れて行く。
図10 溶液充填後のチャンバー
(上):左の流れを調節しているところ
(下):右の流れを調節しているところ
何もしないでおくと二つのチャンバーから同じようにゲル溶液が出ていかないので、出口を指で押さえて調整する。初めは左、次が右である。指で押さえているのは流れを調整して二つのチャンバーの間で水面が同じになるようにする。完全に流れを止めているわけではない。
両方のチャンバーから出るゲル溶液は混合されてゲル作成ボックスへと注ぎこまれる。ゲル作成ボックスについては次号で説明する。
図11 ゲル溶液を注ぐところ
最後はグラジエントメーカーを傾ける。ゲル溶液が少なくなると空気が入りやすくなるからである。
今回は撮影のためにゲル溶液ではなくただの水道水を使って操作を行っている。また、実際には流路の先にはゲル作成ボックスが接続されるが、今回は撮影のためビーカーで受けている。
ゲル溶液を流しだしたあとは、数リットルの水道水と超純水をチャンバーに入れ、ペリスタポンプを使って流路をすべて洗うようにする(目盛りは10)。注射器の中も忘れないようにする。もしチューブの中で重合してしまった場合は、手間なのだがパーツをすべて分解してゲル片をかきだすようにする。筆者のラボでは一年に一人くらいはこの失敗をするようである。
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