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DIGE 道場 第10回
成功するIn-gel digestion法 ~実践編~
第10回 もくじ
- はじめに
- In-gel digestion操作 1日目(その1)
- In-gel digestion操作 1日目(その2)
- In-gel digestion操作 2日目 (本ページ)
- 最後に: In-gel digestionのポイント
Dr. 近藤のコラム
コラム第10回 「画像解析ソフトウェアはどれがいいのか」
4. In-gel digestion操作 2日目
●準備(2日目)
- 1% Trifluoroacetic acid(以下TFA)、50% アセトニトリル、蒸留水を冷蔵庫から出す。
- 5 L ビーカーに氷を用意する。
ステップ13
一晩インキュベートしたプレートの中に、45% アセトニトリル/0.1% TFA (50% アセトニトリル9 ml + 1% TFA 1 ml)を10 µl加え、プレートにアルミシールをして超音波水槽の中で10分間処理。新しいプレートに液体を回収する。この操作は2回行う。
(解説)
「脱水」によってゲルをぎゅっと絞り、トリプシンで切断されたペプチド断片を回収する。回収されるペプチドを通常のHPLCで分離して吸光度で量を測定したことがあるが、1回目の操作で8~9割ほどのペプチドは回収されていた。同定に必要な量が十分あると分かっている場合は2回目の抽出操作は省略してもよいかもしれない。
ステップ14
20分間、減圧しながら遠心濃縮する。
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減圧遠心による濃縮
ラボで使用しているのはSpeedvac System AES-2010(Thermo Servant社)という機械である。場所をとるのが難点だが故障もなくよい機械である。
減圧するときに熱を加える機能もついているがふだんは使っていない。
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濃縮前後の様子
減圧前(上)と減圧後(下)。完全に液体を飛ばしてしまわないように減圧時間を決める。
ステップ15
0.1% TFA 15 µlを加える
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注意!
クリーンベンチの外のもの(前操作では減圧濃縮機)を触ったときは、手袋はかならず交換する。
ステップ16
チューブに番号を記入し、2~3回ピペッティングして1本ずつ気泡が入らないように液体を移し替える。
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チューブへの番号記入
番号を記入するのもクリーンベンチの中で。
完成したサンプルは-20℃で保存する。
(操作終了)
次へ 5. 最後に: In-gel digestionのポイント
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