2025.06.01
日本国内での最新のレジオネラ検査の概要については、国内では公益財団法人 日本建築衛生管理教育センターが発行している「レジオネラ症防止指針」に記載されております。平成29年の改訂(第4版)から 7 年が経過し、第 5版「レジオネラ症防止指針」が昨年9月に発行されました。
今回の改定を受け、レジオネラ属菌の検査法も一部改訂が行われております。
具体的には、ろ過濃縮法で使用するメンブレンフィルターに関して、これまではポリカーボネート製のみの記載でしたが、第 5版からはポリカーボネート製またはポリエーテルスルホン製を使用することが望ましいという記載に変更されました。
今回の変更点も踏まえて、一般的なろ過濃縮法のワークフローについてご紹介させていただきます。
図 1:レジオネラ属菌検査:一般的なろ過濃縮法ワークフロー
- 検水 500 mLを準備します。
- メンブランフィルターろ過(直径47 mm、孔径0.20-0.22 μm、ポリカーボネート製またはポリエーテルスルホン製)を行います。
- フィルターを剥がし、滅菌蒸留水5 mLに浸します。試験管ミキサーで1分以上洗浄し、洗液(100倍濃縮)を作成します。
- 0.2M HCl・KCl buffer, pH2.2を等量加え、25℃で5分間放置するか(2倍希釈され、50倍濃縮になる)、または50℃30分加熱します(100倍濃縮のまま)。
- GVPCα、WYOα等の培地に塗布(酸処理の場合は100 μLを2枚または200 μLを1枚、加熱処理の場合は100 μLを1枚)します。
- 36 ± 1℃最長7日間、乾燥を防いで培養します。
- コロニー数を計測、判定します。
※第5版「レジオネラ症防止指針」より一部引用
上記追加の記載により、使用できるメンブレンフィルターの選択肢が広がり、またろ過時間の短縮や操作性の向上が期待されます。
ご提案するスーポアメンブレン(ポリエーテルスルホン製)を使用することで、以下のような改善が期待できます。
図 2:マイクロファンネル(スーポア膜メンブレン)を用いたろ過濃縮法ワークフロー
- ろ過時間の短縮
スーポア膜はPC膜に比べろ過時間の短縮が期待できます。 - 破れにくい、シワになりにくい
スーポア膜は破れにくく、シワも無く扱いやすいので、メンブレンのセットと取り外しの作業が簡便です。 - 組み立て不要(マイクロファンネル使用時)
一体型のマイクロファンネルで滅菌と組み立て、洗浄、片づけの時間を省け、使用器具の保管スペースが削減できます。
スーポアメンブレン搭載のマイクロファンネル(4818)またはスーポアメンブレン(66234)のサンプルをご用意しております。
ご希望の方は、弊社バイオダイレクトラインまでお問合せください。
バイオダイレクトライン
03-5331-9336(営業日の9:00 ~ 12:00、13:00 ~ 17:30)
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