2D-DIGEが活用されている地域
4月の連載開始時に2D-DIGEを活用した内容の論文が1,000報を超えていると述べた。
6月末時点で累積論文数は1,100報を超えた。地域別発行数を見ると、ヨーロッパ(43%)、北米(33%)、アジア・オセアニア(24%)の順となる。国別では米国(354報)がトップ、日本が154報とイギリス(130報)、ドイツ(102報)を抜いて第2位と続く。日本で多くの研究者に2D-DIGEが活用されているといえるだろう。
DIGE 道場 第4回
電気泳動操作のポイント -標識からSDS平衡化まで-
第4回 もくじ
- はじめに (本ページ)
- サチュレーションダイによる蛍光標識
- 一次元目等電点電気泳動
- Immobiline™ DryStrip膨潤時の注意点
- 一次元目等電点電気泳動の注意点
- Multiphor II 使用時の注意点
- 電流と電圧
- 泳動後の処理
- おわりに
Dr. 近藤のコラム
コラム第4回 「方法を見つける方法」
1. はじめに
蛍光二次元電気泳動法あるいは二次元電気泳動法において、もっとも重要なのはサンプリングであることは前号で述べた通りである。続く電気泳動の操作にもいくつかのポイントがある。今月号はサンプリングから二次元目の泳動までの操作、すなわち、蛍光色素標識、膨潤、一次元目の電気泳動、一次元目のゲルの平衡化、について述べる。
試薬の濃度や反応時間はあえて記載していない。標準的なものでまず問題ないと思われるからである。出回っているプロトコールに間違ったことが書いてあることはあまりない。大切なことが書かれていなかったり強調されていなかったりすることが問題だと思っている(注1)。今回はポイントがどこであるかについて記載する。
注釈
注1:出回っているプロトコールがすべていいと言っているわけではないことに注意。直してあげたいようなプロトコールもある(直に指摘すると気分を害されるので言わない)。しかし、学会、論文などで発表されているゲルの多くは、ちょっとした試薬の濃度や電圧の違いというレベルでは解決できない問題を抱えているようにみえる。どうしたら再現性よく電気泳動ができるようになるのか、という疑問から発せられる具体的な質問としては試薬の組成や電気泳動の条件ということになるのだが、質問者のプロトコールをそのまま筆者のラボのスタッフが行えば問題なくできることも多いのではないかと思っている。おそらく皆さんはCytivaの配布するプロトコールで実験をされているはずだからである。前号に書いたように、プロトコールは「楽譜」である。と言えば理解していただけるだろうか?
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