コンジュゲートリリースパッドは、ラテラルフローアッセイ(LFA)の2番目のステップです。このパッドは、検出試薬(コンジュゲート)を保持します。サンプルがコンジュゲートリリースパッドを流れると、コンジュゲートがサンプル中に放出され、ターゲット分子がある場合はそれと結合します。その後、サンプルとコンジュゲートは一緒にテストメンブレンを流れます。安定した性能を確保するためには、コンジュゲートが損傷や凝集を起こさずに乾燥し、サンプルがコンジュゲートに接触したときに速やかに放出される必要があります。

Whatman™ コンジュゲートリリースパッドは、もともと親水性であるため、コンジュゲートを塗布する前に親水化処理をする必要はありません。素材の構造がオープンであるため、コンジュゲートとサンプルの両方が迅速に浸透します。

重要な検討事項:

  • 吸水性:アッセイ開発者がテストの実施に必要なコンジュゲート粒子の量を検討する際に、吸水性によってコンジュゲートの密度が決まり、それによってコンジュゲートリリースパッドに適量のコンジュゲートを確実に供給するために必要なパッドサイズが決まります。
  • 厚さ:吸水能力を決定します。
  • ウィッキングレート:コンジュゲートとサンプルの混合物がコンジュゲートパッドを通過する速さを決定します。ウィッキングレートが遅いと、コンジュゲートとサンプル間の相互作用時間が長くなりますが、逆に非特異的な相互作用が発生する時間が長くなるという欠点があります。また、ウィッキングレートは、試験全体の時間にも影響します。
  • コンジュゲート放出率:一定時間内にパッドから放出されるコンジュゲートの割合(%)です。これは、信頼性の高い試験を行うために、どの程度のコンジュゲートをパッドに含侵する必要があるかを判断するのに役立ちます。

Whatman™の利点

  • 高いコンジュゲート放出率により、廃棄物と試薬のコストを削減します。
  • より多くのコンジュゲートがキャプチャーラインに到達すると、キャプチャーラインの強度が増し、アッセイの感度が向上します。
  • 親水性の素材を使用しているため、毎回素早く再湿潤し、試験の一貫性が向上します。
グレード
特徴
厚み
(um @ 53kPA)
吸水量
(mg/cm2)
金コロイドコンジュゲートの放出率 (after 90 s)
Standard 14
未処理のガラス繊維を使用しているため、コットンリンターセルロースろ紙よりも流れが速く、サンプルの保持力が低い。Standard 17よりも高い吸収力。
355 55 75
Standard 17
未処理のガラス繊維を使用しているため、綿よりも流れが速く、サンプルの保持力が低い。Standard 14に比べて引張強度が大きい。
370 35 75
Fusion 5
Fusion 5は、ラテラルフローストリップのすべての機能を果たすことが可能。サンプルパッドとしてだけでなく、優れた分離効率を持つ血液分離フィルターとしても使用可能。
370 42.3 > 94
Rapid 24
界面活性剤処理されたバインドグラスファイバー、高い吸収能力。
340 55 89
Rapid 27
界面活性剤処理されたバウンドグラスファイバーで、Rapid 24よりも引張強度が大きい。
365 35 86
Accuflow G
界面活性剤処理されたパッド、中程度の吸収能力。
370 40 89