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ウェスタンブロッティング こんなときどうする?(4)定量性をより高めるためのポイント
ウェスタンブロッティングは、特定のタンパク質(群)の発現量を確認するためのスタンダードな手法として用いられていますが、転写や抗体反応など実験ステップ数が多く、定量性を保つことが難しい技術といえます。各ステップごとでの細かい操作や注意を払うことで、より定量性を保った状態で検出が可能です。 【重要なお知らせ】 誠に勝手ながらECL™ Plus(RPN2132)は2011年12月、ECL Advance™(RPN2135)は2012年7月で販売終了となりました。
ECL™ Plusの後継品→ECL™ Prime 定量性を保つための基本的な操作ステップとポイント定量性を保つための基本的な注意事項を表1にまとめました。
泳動ステップ
転写ステップ
抗体反応ステップ
検出ステップ
補足データ補足データ1 化学発光検出と蛍光標識二次抗体を用いた検出の定量ダイナミックレンジ比較ECL™ Plus, およびECL Advance™による化学発光検出と、蛍光標識二次抗体であるECL Plex™を用いた蛍光検出の定量ダイナミックレンジを比較した結果を表、図で示しました。 ECL™ Plus, およびECL Advance™ではダイナミックレンジが2.4に留まったことに対して、ECL Plex™を用いた蛍光検出におけるダイナミックレンジは3.6(1.2~5,000 pg)でした。蛍光検出では非常に幅広い濃度範囲で、定量的に信頼性の高いデータが得られることがわかります。
図2 蛍光検出がもつダイナミックレンジの優位性 【左上】 ECL™ Plus、DR*:2.4(4.9~1,250 pg)、L*:R2 = 0.997 Y軸: シグナルインテンシティ 補足データ2 CCDイメージャーとフィルムによる定量ダイナミックレンジ比較ECL™ Plusによる化学発光検出シグナルの定量ダイナミックレンジを、CCDイメージャー(ImageQuant™ Imager)とX線フィルム(Hyperfilm™ ECL™)間で比較しました。その結果、ImageQuant™ Imagerで取得したイメージでは、フィルムでの検出に比べてダイナミックレンジが1.2 log も優れていました。ImageQuant™ Imagerでは9.8~5,000 pgまで濃度依存的にシグナル強度の直線性が保たれていたことに対して、フィルムによる検出では9.8~310 pgでした。
【上】 検出:ImageQuant™ Imager、露光時間:6分、DR*:2.7(9.8~5,000 pg)、L*:R2 = 0.9965
【左】 CCDイメージャー = ImageQuant™ Imager、DR*:2.7(9.8~5,000 pg)、L*:R2 = 0.9965 Y軸: シグナルインテンシティ ※ 図1Aの結果を元にシグナル強度のリニアリティを算出したグラフです。リニアリティが保たれていた範囲のみを示しています。X軸の幅が異なることに注意してください。ImageQuant™ Imagerのリニアリティ範囲(左)は、X線フィルム(右)のリニアリティ範囲を大きく上回っています。 ※ それぞれの結果を元にシグナル強度のリニアリティを算出したグラフです。リニアリティが保たれていた範囲のみを示しています。X軸の幅が異なることに注意してください。ECL Plex™ のリニアリティ保持範囲(下)は3.6と非常に高い値を示しました。 まとめはじめに挙げた操作手順は、どれも当たり前のことではありますが、定量比較をする際には重要なポイントです。信頼性の高い定量データを得られるよう、ベストを尽くしましょう。 検出方法による定量ダイナミックレンジは、化学発光(X線フィルム) < 化学発光(CCDイメージャー) < 蛍光標識二次抗体 の順に高くなります。 定量が一番の目的の場合には、もちろん蛍光検出の系を使うことが望ましいです。しかし、検出するサンプルの特性(量と量変動範囲)や各検出方法の特性をしっかり把握することで、求めるデータを得ることができます。たとえば10~20倍程度の量変化であればX線フィルムのダイナミックレンジに収まるため、シグナル飽和に気をつけさえすれば良好なデータが得られます。事前の実験計画によって、定量比較データが得られるかが決定します。 ●ECL Plex™を用いた多重検出定量性の高さもさることながら、蛍光ウェスタンの魅力は多重検出アプリケーションにあります。ウェスタンの可能性が大きく広がります。 お問合せフォーム※日本ポールの他事業部取扱い製品(例: 食品・飲料、半導体、化学/石油/ガス )はこちらより各事業部へお問い合わせください。 お問い合わせありがとうございます。 |
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