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SPRとITCの競合法を用いたフラグメント化合物のスクリーニングとキャラクタリゼーションCytiva イントロダクション近年、表面プラズモン共鳴(SPR)はフラグメントスクリーニングとキャラクタライゼ―ションを目的とした手法として広く用いられている。さらに、競合法を用いることにより、偽陽性を防ぐことができ、さらに結合部位の特異性の確認、新規結合部位に結合するフラグメントの特定において有用です。一方、等温滴定カロリメトリー(ITC)ではフラグメントとターゲットとの相互作用の熱量変化を測定でき、競合様式の解析も行えます。ここでは、SPRを用いた3種類のアッセイ法とITCを用いた2種類のアッセイ法の計5種類の競合アッセイ法について説明します。 標的タンパク質と化合物Target protein: Carbonic Anhydrase II (CAII)
SPR競合法を用いたスクリーニング1)低分子化合物の固定化4-(2-aminoethyl)benzenesulfonamideをアミンカップリング法でセンサーチップに固定化しました。標的タンパク質(CAII)のフラグメントの存在/非存在下での結合レスポンスを比較しました。非存在下の結合レスポンスから3×SDを差し引いた値を基準とすると11フラグメントの全てが競合的結合分子と判定され、標的タンパク質の結合阻害の程度順にランキングされました。上位5フラグメントの結合は標的タンパク質の結合レスポンスを5%以上阻害していました。
2)完全にブロックされた標的タンパク質Biacore™4000の4つのフローセルのうち2つへは、ランニングバッファーとサンプルバッファーにポジティブコントロール(フロセミド, 60μM)を存在するものを用いました。残りの2つのフローセルにはそれらを存在しないものをもちいました。フロセミド存在/非存在下でのレスポンス差が>10RUであったフラグメントを特異的結合サイトへの結合分子とみなしました。
3)一部ブロックされた標的タンパク質ポジティブコントロールのフロセミドの濃度はアッセイの感度を最大限に高めるために、そのKD値(1.5μM)に設定しました。フロセミドのみのシグナルから3×SDを差し引いた値よりも解離相のシグナル低下が大きい場合特異的結合サイトへの結合分子とみなしました。
ITC競合法を用いた結合サイトの確認4)マルチインジェクション法各実験をごとに、ベースライン滴定に基づいて値を補正しました。プロトン化の効果を最小限に抑えるためにアッセイバッファーとしてPBSを使用しました。対象化合物は、測定セル中へのフラグメント化合物存在下または非存在下に置いて得られた等温滴定曲線の違いに基づいて選択しました。
5)シングルインジェクション法各実験をごとに、ベースライン滴定に基づいて値を補正しました。プロトン化の効果を最小限に抑えるためにアッセイバッファーとしてPBSを使用しました。対象化合物は、測定セル中へのフラグメント化合物存在下または非存在下に置いて得られた等温滴定曲線の違いに基づいて選択しました。各実験をごとに、ベースライン滴定に基づいて値を補正しました。プロトン化の効果を最小限に抑えるためにアッセイバッファーとしてPBSを使用しました。全熱(Q total)は、CAIIとフラグメントの混液に競合物質を1回だけ滴下して求めました(SITE*) 。フラグメント存在下における総合熱量がタンパク質・競合物質実験の全Qから3*STD以上異なっていた場合、そのフラグメントは結合物質とみなしました。
Conclusion
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