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実践編-2:相互作用解析手法を用いた低分子スクリーニング その1(5)目次
5. リガンドの構造的特徴10C9 との発熱反応が確認できた3種の化合物について本来の抗原であるシガトキシンと化学構造を照らし合わせたところ、シガトキシンの部分構造であるAB環と類似した構造的特徴を見出すことができました。つまり、ここで選出できた3種の化合物はいずれも連続した環状分子であり、特定の位置に極性残基である水酸基あるいはカルボニル基を有していました。複素環のヘテロ原子の位置には一貫性が見られなかったものの、水酸基とカルボニル基の位置はいずれもシガトキシンのB環と一致していました。したがって、熱力学的パラメータを指標とすることで実際の抗原とある程度の構造相関が認められる化合物を特定することができたといえます。 また、10C9 との結合が確認できた化合物と明確な結合が確認できなかった化合物の構造について比較を行いました。特に、化合物1と化合物7では芳香族性とカルボニル基の存在の有無に違いが見られ、また、化合物2と化合物8では水酸基の位置のみが異なっています。したがって、10C9はこのカルボニル基の有無、水酸基の位置を厳密に識別し、熱量変化として明確に区別している可能性が示唆されました。このように、分子間の相互作用に伴うわずかな熱量変化の差異から特異的相互作用形成に必要なリガンドの構造学的特徴を特定することが可能であることをお分かりいただけたかと思います。 「相互作用解析の王道」について「相互作用解析の王道」は、2009年8月よりバイオダイレクトメールでお届けしています。
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