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原理:其は王道を歩む基礎体力(3)目次
2. 表面プラズモン共鳴を用いた速度論的解析2-2. 結合の反応速度と平衡状態一般に、溶液中で分子Aと分子Bが相互作用する場合、この二種を混合すると複合体ABが形成されます。これは反応式(f1)で示され、二分子反応と呼ばれます。 各分子のt時間後における濃度を[A]、[B]、[AB]とすると、時間経過と共に[AB]が増加し、ある一定の割合となったとき平衡状態に達します。ここで二分子反応の反応動力学定数(kinetic parameters)として、結合速度定数(association rate constant、単位:Ms-1)をkass、解離速度定数(dissociation rate constant、単位:s-1)をkdissとすると、複合体の濃度変化率d[AB]/dtは(f2)式で表され、A、B、ABの測定時点での濃度に依存します。 平衡状態では結合速度と解離速度は等しいですから、複合体ABの濃度の変化率d[AB]/dtはゼロとなるため、下記の式を導くことができます。 kdissとkassの比から、解離定数KD(dissociation constant、単位:M)が算出され、この値が小さいほど結合が強いことを示します。また結合定数KA(association constant、単位:M-1)は解離定数の逆数となります。 (f2)式において、A、Bの濃度はいずれも反応に伴い減少するため、初期濃度を、[A]0、[B]0とすると、[A]=[A]0-[AB]、[B]=[B]0-[AB]を用いて書き換えることができます。 片方の濃度、例えばAの濃度をBに対して「大過剰」用いることにより、Aの減少量を無視すると[A]0-[AB]=[A]0となリ、(f4)式を変形すると(f5)式が誘導されます。 さらに、kass[A]0+kdiss=kappと置き換えれば、 (f6)式において、[AB]の変化量は見掛け上の一次反応として取り扱うことができます。求められる見掛けの反応速度定数kapp=kass[A]0+kdiss(単位:s-1)は既知の[A]0に依存するので、kappを[A]0に対してプロットすると結合速度定数kass(単位:Ms-1)を算出することができます。 次へ(表面プラズモン共鳴を用いた速度論的解析 - フローシステムを採用したSPR測定における速度論の取扱い) 「相互作用解析の王道」について「相互作用解析の王道」は、2009年8月よりバイオダイレクトメールでお届けしています。
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