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原理:其は王道を歩む基礎体力(4)目次
2. 表面プラズモン共鳴を用いた速度論的解析2-3. フローシステムを採用したSPR測定における速度論の取扱い前述のように、速度定数の測定のためには二分子反応であっても見掛け上の一次反応の条件を作り出せば良いわけです。Biacore™のようなフロー法を採用している測定系では、固定化した固相の分子Bに液相の分子Aを一定の濃度で供給し続けるシステムを持っています。すなわち(f2)式において、[A]は時間に関係なく[A]0の状態を保持することで[A]0>>[B]の条件を満たさなくとも[A]=[A]0として扱うことが可能です。アナライト濃度をC、形成された複合体濃度をレスポンスの変化量Rに置き換え、[B]0を最大結合量Rmaxに対応させると、速度式は (f7)式のように表され、これを変形すると下記の式を導くことができます。 これは(f5)式と同形であり、一次反応の取り扱いができることになります。 ここで、上述の反応速度論的解析法では、得られたセンサーグラムを非線形最小二乗法により直接カーブフィッティングさせ、解析する非線形解析(Non linear fitting)法は、例えばBiacore™に付属の解析プログラムを用いることで可能となります。解析にはLocal fitting(アナライトの各濃度に対する1本のセンサーグラムごとに一つずつパラメータを算出)とGlobal fitting(アナライトの全濃度にわたって同時にカーブフィッティングを行う)があります。 低アフィニティーの相互作用では反応が極めて早く平衡へと移行し、その結果、結合領域および解離領域が極めて短く、速度論的解析が困難になることがあります。その場合については、アナライト濃度を変化させ、平衡に達したときのRU値の解析からReqを直接測定してKDを求めることもできます。(f8)式においてdR/dt=0、R=Req、kdiss/kass=KDと置き換えて変形すると(f9)式が得られます。 Req/CをReqに対してプロット(Scatchard Plot)すると直線が得られ、その傾きの逆数からKDの算出が可能となるわけです。 次へ(表面プラズモン共鳴を用いた速度論的解析 - van't Hoffエンタルピー(ファントホッフエンタルピー)) 「相互作用解析の王道」について「相互作用解析の王道」は、2009年8月よりバイオダイレクトメールでお届けしています。
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